終了後1ヵ月の今、フジロックを振り返る
常見: 前回の記事には、「現場の状況がよくわかった」「ちゃんと実態を伝えてくれた」という声も多かった一方、ファクトベースと言いながら客観的な数字が伴っておらず主催者やファン視点に寄っていたのではないか、というご批判も頂きました。ただ、賛否はともかく、よく記事を読んでくれているなという印象で、関心の高さが伝わってきました。 萩本: 前回は開催2週間後で、感染の影響など、具体的な数字が出るには少し早い時期でした。タイトルも「ファクト」でなく、「現場の真実」とするべきだったかもしれませんね。 常見: 主催者の「感染者ゼロ」という直後の発表に対する言及がないというご意見もありました。開催直後の発表はさすがに早すぎで、むしろ信頼をなくしたのではないでしょうか。 萩本: フジロックフェスティバル公式サイトでは例年その時期に、入場者数集計と共に終了報告を出しています。今年も「フジロック’21 終了のご報告」として「会期中の会場においては、ひとりの陽性者も確認されていない」という報告と共に、「今後も、時間経過と共に情報収集に努め、その結果をあらためて皆様へご報告」すると書いてあります。一次情報としての公式サイトを見れば、「これにて一件落着」的な発信でないことはわかります。 https://ift.tt/3sOTf7d 常見: なるほど。元々は「会期中に、会場内ではゼロ」であり「この後も続報をお伝えする」だったのですね。それが「ゼロ宣言」という言葉のみがネットで広がってしまった部分もあったのかと。では感染者、あるいは感染が疑われる方を検温や抗原検査で発見した水際阻止はどれくらいあったのでしょうか。 萩本: そのような実数は公表されていないですが、湯沢町役場で聞いた情報では、例年より医師や看護師を増員し、救急救命士も待機させ搬送体制も整えていたのですが、入場時の水際対策を徹底したことで、幸いにも医療チームが感染者対応に稼働することはなかったそうです。 常見: 医療の専門家や当局などに相談して科学的に十分な対策をちゃんと取っていたのですかね。 萩本: 主催者が地元の医師会を廻り、「マスクの常時着用がとにかく重要」と助言を得たのを受けて、来場者が一時的にマスクを外して飲んだり騒いだりといったリスクを回避するためにも、飲酒の禁止など追加的措置を決めたようです。1年以上前から内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室に複数回出向いて、意見を聞いていたとのことです。
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