兵庫と大阪を地盤とする「関西スーパーマーケット」の臨時の株主総会が開かれ、阪急阪神百貨店などを運営する「エイチ・ツー・オー リテイリング」との経営統合が承認されました。
関西スーパーをめぐっては、首都圏のスーパー「オーケー」が買収の意向を示し、争奪戦となっていましたが、統合案は承認に必要な3分の2以上の賛成をかろうじて上回りました。
兵庫・大阪を地盤とする「関西スーパー」は、▼ことし8月に経営統合の契約を結んだ阪急阪神百貨店などの運営会社、「エイチ・ツー・オー リテイリング」と、▼関西への進出を目指して先に買収を提案していたとする首都圏のスーパー、「オーケー」との間で争奪戦となってきました。
関西スーパーの臨時の株主総会は、29日午前10時から兵庫県伊丹市のホテルで開かれ、エイチ・ツー・オーとの経営統合の議案が諮られました。
議案の承認には、出席した株主の3分の2以上の賛成が必要でしたが、採決の結果、これをかろうじて上回る66.68%の賛成が集まったということです。
関西スーパーが慎重に集計作業を進めたこともあり、株主総会は開始から6時間余りたった午後4時すぎに終了しました。
エイチ・ツー・オーは、今後、傘下のスーパーの「イズミヤ」や「阪急オアシス」の株式と交換するなどして「関西スーパー」の株式の58%を取得して、子会社化する方針です。
エイチ・ツー・オーと関西スーパーは、今回の経営統合をきっかけに店舗の改装やコスト削減などを進めて、営業利益を大幅に増やすとした計画を掲げていて、今後は、こうした計画を実現できるかが問われることになります。
【関西スーパー社長“スタートダッシュを”】。
株主総会の終了後、関西スーパーマーケットの福谷耕治 社長は、記者団の取材に応じ、「すべての株主に企業価値のあり方について真剣に議論いただいた。エイチ・ツー・オー傘下のスーパーと合わせて3社が一丸となってスタートダッシュできるよう全力で取り組んでいく。ITや物流などで新たな取り組みをしていく」と述べました。
一方、関西スーパーに買収の意向を示し、エイチ・ツー・オーとの統合案に反対するよう呼びかけていた「オーケー」については、「今はオーケーさんのことを考える余裕がありません」と述べるにとどまりました。
【エイチ・ツー・オー社長“価値向上へ”】。
「関西スーパーマーケット」の臨時の株主総会で経営統合案が承認されたことを受けて、「エイチ・ツー・オー リテイリング」の荒木直也 社長は、「ご賛同、ご支援いただいた関西スーパーの株主の皆様に深く感謝申し上げます。今後は期待に応えるべく、傘下のスーパー3社の企業価値向上に努めてまいります」とするコメントを発表しました。
【オーケー社長 関西進出“戦略練り直す”】。
関西スーパーマーケットの臨時株主総会のあと、オーケーの二宮涼太郎 社長は記者団に対して、「本当にギリギリだったので当然悔しい思いはあるが、株主の皆さんがしっかり検討して判断したことなので、受け入れたいと思う」と述べ、関西スーパーへの買収提案を取り下げることを明らかにしました。
そのうえで、関西への進出については、「改めて関西市場を勉強し、今まで以上に強い関心をもったので、ぜひいろいろな形で関西のお客さまと関わっていけるよう戦略を練り直したい」と述べ、改めて検討する考えを示しました。
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