
首都圏地盤のスーパー、オーケーが関西スーパーマーケットとエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリンググループとの統合差し止めを求めた仮処分の申し立てで、神戸地裁は22日、差し止めを認める決定をした。関西スーパーの臨時株主総会の投票後、法人の1株主の賛否を切り替えた決議方法に「法令違反または著しい不公正があった」とした。
関西スーパーは内容を不服として、決定の取り消しを求める保全異議を申し立てると発表したが、12月1日の統合を予定した同社にとっては痛手となった。オーケーは司法判断が維持された場合、関西スーパーに対する株式公開買い付け(TOB)を再提案する方針だ。
臨時総会は10月29日に開催。出席株主の3分の2をわずかに上回る66・68%でH2Oとの統合案を可決した。オーケーは、問題となった株主の議決権の扱いに疑義が生じたとして仮処分を申請していた。決定を受け「司法の良識ある判断が示された」とコメントした。
オーケーは、この株主が事前に賛成票を送付しながら、当日は会場で白票を投じたことを問題視した。専門家によると実務上は会場での投票が優先され、本来は「棄権」とみなされる。しかし関西スーパーは、株主が事前の意思表示の通り議決権を行使する旨を担当者に伝えたと主張し「賛成」として扱っていた。
地裁は、白票を「棄権」としか解することはできないと指摘。投票は軽微かつ形式的な誤りでも訂正できないにもかかわらず、用紙にない事情を考慮して関西スーパーが取り扱いを変えたとして、オーケーの主張を認めた。
オーケーはTOB提案で関西スーパーの完全子会社化を目的とし、価格は上場来高値の1株2250円とする意向を示している。(共同)
からの記事と詳細 ( 関西スーパー統合差し止め、決議方法に「法令違反または著しい不公正」 - ニッカンスポーツ )
https://ift.tt/3FD3Nvp
No comments:
Post a Comment