アイルランドの新星クレア・ダンが脚本・長編初主演を務めた映画『Herself(原題)』が、『サンドラの小さな家』の邦題で4月2日より全国公開されることが決定。あわせて場面写真と日本語字幕付き海外版予告編が公開された。
『マンマ・ミーア!』や『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のフィリダ・ロイドが監督を務め、『女王陛下のお気に入り』や『ルーム』のエレメント・ピクチャーズが製作を手がけた本作は、ダブリンを舞台に、住まいを失った若い母親サンドラと2人の娘たちが、隣人たちと助け合いながら自らの手で小さな家を建てる物語。イギリス・アイルランドの実力派チームが結集した本作の中心人物は、脚本・主演を務めるダン。舞台を中心に活躍する女優だったダンは、シングルマザーの親友から「アパートを追い出されて行き場がなくなる」という電話を受けたことをきっかけに、本作の脚本を執筆した。当時自身が出演中だった舞台を演出していたロイド監督に送ったところ、初の映画脚本とは思えぬ高い完成度と物語の魅力に圧倒され、ロイド監督の「クレアが主演するなら」という熱烈ラブコールのもとで本作の製作が決定した。
長編初主演のダンの脇を固めるのは、イギリスの大英帝国勲章を持つ『つぐない』『ザ・クラウン』のハリエット・ウォルター、イギリスの演劇界で最も権威あるローレンス・オリヴィエ賞を2度受賞し『ゲーム・オブ・スローンズ』のヴァリス役でも知られるコンリース・ヒルら。また、Siaの「Chandelier」やThe Cranberriesの「Dreams」などのヒットチューンをふんだんに使った、ミュージカルで高く評価されるロイド監督ならではの演出も見どころとなる。
シングルマザーのサンドラ(クレア・ダン)は、2人の幼い子どもたちと共に、虐待をする夫のもとから逃げ出すが、公営住宅には長い順番待ちで、ホテルでの仮住まいの生活から抜け出せない。ある日、娘との会話から小さな家を自分で建てるというアイデアを思いつく。サンドラはインターネットでセルフビルドの設計図を見つけ、清掃人として働いているペギー(ハリエット・ウォルター)、建設業者のエイド(コンリース・ヒル)など、思いがけない人々の協力を得て、家の建設に取り掛かる。しかし、束縛の強い元夫の妨害に遭い……。果たしてサンドラは自分の人生を再建することができるのだろうか。
公開された予告編からは、家庭内暴力、ひとり親の貧困、ハウジングファーストなど、日本にも共通する社会問題にも鋭く切り込んでいる様子がうかがえ、格差や自己責任の時代に向けた力強いメッセージを放っている。
■公開情報
『サンドラの小さな家』
4月2日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督:フィリダ・ロイド
共同脚本:クレア・ダン、マルコム・キャンベル
出演:クレア・ダン、ハリエット・ウォルター、コンリース・ヒル
提供:ニューセレクト、アスミック・エース、ロングライド
配給:ロングライド
2020年/アイルランド・イギリス/英語/97分/スコープ/カラー/5.1ch/原題:Herself/日本語字幕:高内朝子
(c)Element Pictures, Herself Film Productions, Fís Eireann/Screen Ireland, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute 2020
公式サイト:https://ift.tt/2KVSJ5X
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