関西スーパーマーケットは30日、エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)子会社との経営統合手続きを差し止める神戸地裁による仮処分決定の維持を不服として、大阪高裁に抗告したと発表した。関西スーパーは「直ちに是正されるべきだ。引き続き臨時株主総会の適法性と公正性を明らかにしていく」とコメントした。
関西スーパーはH2O子会社との株式交換により12月1日にH2Oの傘下に入る予定だった。22日の神戸地裁の仮処分決定で差し止められている。同地裁に異議を申し立てたが、26日に差し止めを維持する決定が出た。関西スーパーとH2Oは、オーケー(横浜市)と司法の場での対立が続いており、1日の手続き完了は難しいと判断し、株式交換の予定日を12月15日に延期している。
オーケーは最終的に統合差し止めが認められれば、関西スーパーの完全子会社化を前提に1株2250円でTOB(株式公開買い付け)を実施する方針を示している。一方、大阪高裁で関西スーパーの主張が認められれば、差し止めの仮処分は効力を失う。
関西スーパーの臨時株主総会は10月に開催。投票を締め切った後で特定の株主の投票内容を棄権から賛成に変えることでH2O子会社との株式交換議案が僅差で可決された。
神戸地裁は今月22日の仮処分決定で、棄権と判断すべき株主の議決権行使を賛成とした行為を「法令違反または著しい不公正がある」と指摘した。関西スーパーは、賛成の意思をもつ株主の申し出に基づく対応で、恣意的に賛成票にしたわけではないと反論している。
【関連記事】
からの記事と詳細 ( 関西スーパー、大阪高裁に抗告 統合差し止め維持で - 日本経済新聞 )
https://ift.tt/3FZ3uLx
No comments:
Post a Comment