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Saturday, March 7, 2020

お気に入りのデジタルコンテンツを集めて共有するアプリをBookshlfが公開 - TechCrunch Japan

Bookshlfは、音楽、ビデオ、記事、ポッドキャスト、さらにはツイートといったさまざまなメディアを、ユーザーが自分の友人に、そして世界中に紹介する新しい方法を提供する。

ニューヨークを拠点とする同社は、3月第1週にウェブとiOSアプリを正式に公開した。またマーケティング会社、Zeta Globalの共同創業者でCEOのDavid A. Steinberg(デビッド・A・スタインバーグ)氏が投資し顧問になったことを発表した。

このサービスの特徴はキュレーションだ。キュレーションという言葉はメディ業界ではしょっちゅう聞かれる。しかし社長のAndrew Boggs(アンドリュー・ボッグズ)氏は、インターネットの大手プラットフォームは真の意味でのキュレーションのためには設計されていないという。同氏は、以前はZetaでビジネス開発を手がけ、Mike Abend(マイク・アベンド)氏およびJustin Cadelago(ジャスティン・カデラーゴ)氏とともにBookshlfを創業した。

ボッグズ氏は次のように語る。「レガシープラットフォームの多くは、質よりも量に重きを置いてきた。そしてその性質上、情報はどんどん流れ去っていく。例えばある人が音楽について共有していたら、私は情報をフィードから探し出さなくてはならない」。

これはスタインバーグ氏の考えと呼応しているようだ。同氏は「巨大ソーシャルメディアプラットフォームは、少人数のほんとうに興味深い人たちを集めた場を作ろうとはしていない。どうすればできるだけ多く集められるかを考えている」と述べた。

Bookshlfでは、ユーザーはおすすめの情報をトピックごとの「棚」に整理し、iOSの共有メニューからリンクを棚に簡単に追加できる。またはアプリで直接リンクを追加する。ソーシャルメディア経由でリンクを棚に共有することもできる。

例えばボッグズ氏は、エレクトロニック音楽、ユーモア、テックとメディアのニュース、そしてニューヨークの美味しいバーガーといったトピックの棚を作っている。一方、スタインバーグ氏は「ビジネスに関する情報を得たい人がFacebookやInstagramを主に利用するとは思わない」と語っていただけあって、同氏の棚は人工知能、DARPA、自身の会社のZetaといったトピックになっている。

コンテンツを集めた棚という考え方は、ちょっと古いように思えるかもしれない。ボッグズ氏はBookshlfの棚を、以前にありがちだった自慢のDVDやアルバムの棚になぞらえる。しかし同氏は、こうした棚は本当に興味のあるものに絞り込むことができるので何かをすすめるには理にかなっていると考えている。「棚のコンテンツは厳選されたものなので、自分のプロフィールに直結する。もし誰かが音楽の棚を作っていたら、ほかの人はそれをそのまますぐに見ることができる」(ボッグズ氏)

人々がこれから実際にBookshlfをどう使うかはわからないが、ボッグズ氏は積極的にキュレーションし共有するコアなユーザーが少数存在することになるだろうと述べた。そういうユーザーになるのは、おそらくこれまでもソーシャルメディアやグループチャットで多くのことを共有し、「興味のある記事やおもしろいポッドキャストを誰かに送るのが大好き」な人たちだ。ほかのユーザーはアプリで興味深いものを眺めるだけになるだろうが、自分用としてリンクを棚に保存することもできる。

Bookshlfのチームは現時点では収益化を重視しているわけではないようだが、ボッグズ氏は有望なチャンスが多数あることを示唆している。ターゲット広告、スポンサー付きの棚、コンテンツのマイクロペイメント、オーディエンスの関心事項のトレンドについての幅広いデータの販売などだ。

Bookshlfは、スタインバーグ氏のほか、CAIVIS Acquisition Corp、Dalton Partners、Cambridge Way Venturesから資金を調達したが、その額は非公開だ。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

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