“忍耐=美徳”という価値観を打ち破る
1989年は日本車のヴィンテージイヤーといわれている。「日産スカイラインGT-R」「ユーノス・ロードスター」「トヨタ・セルシオ」が発売された年だからだ。いずれも世界的に高い評価を受けた名車である。1980年に自動車生産台数でトップに立っていた日本は、品質と性能でも世界をリードする存在になった。快進撃はまだ続く。翌年にホンダNSXが発売されたのだ。これまで日本が足を踏み入れることのなかったスーパーカーのジャンルでデビューを果たし、世界を驚かせたのである。
NSXは、スーパーカーの概念そのものを変えてしまった。速く走ることができるエキゾチックなクルマは、それまでにも多くのメーカーがつくっている。どのモデルもスピード最優先の設計で、乗りこなすには高度なスキルを要するのが常識だった。マシンの性能を引き出すための忍耐は、ドライバーにとっての美徳と考えられていたのだ。
ホンダは従来のスーパーカーが前提としていたこうした条件を、すべて取り払うことから開発をスタートさせた。開発責任者の上原 繁は語っている。
「スーパースポーツカーだからといって、ドライバーが我慢する必要はない。われわれはNSXでスポーツカーの近代化を図る」
スポーツカーはスパルタンでなければならず、ドライバーは不屈の精神でマシンに立ち向かい、努力を積み重ねて常人には到達できないスピードを手に入れる――広く共有されてきた考え方だ。しかし、それはエンジニアの言い訳にすぎないとホンダは解釈した。当時のホンダはF1で飛び抜けた好成績を挙げていた頃で、ドライバーが「乗りやすいクルマでないと速く走れない」と主張するのを知っていた。ならばF1マシンを2シーターにしてエアコンを付ければいい、と上原は考えたのだ。
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