コロナ禍で顕在化した近場消費、そして地域への応援熱。小売業だけでなく多くの企業にとって、いかに地域の人に選ばれるかが、さらに重要になる。そのヒントを探るべく、地域密着店が愛される理由を探る本特集。第2回は、神奈川県の湘南エリアで展開するスーパーマーケット「スズキヤ」。ヒット商品連発の理由、独自の接客の秘密に迫った。
セブン&アイ・ホールディングス傘下の「ヨークマート」やディスカウントスーパー「オーケー」といった大手があるにもかかわらず、開店と同時に多くの地元客がこぞって訪れる人気スーパーが神奈川県の湘南エリアにある。スーパーマーケットの「スズキヤ」だ。
スーパーの「スズキヤ」などを展開するスズキヤ(神奈川県逗子市)は、1902年に現在の会長である中村洋子氏の祖父が神奈川・逗子で創業。食料品や雑貨、燃料などを販売していたが、57年にはスーパーマーケット業態にたどり付く。現在では、湘南エリアを中心に神奈川県内で12店舗のスーパーマーケットを展開するのに加え、雑貨専門店なども出店している。
スズキヤが地元民に人気を集める理由は、大きく2つある。1つが、特集第1回でまとめた「地域密着店・5カ条」のうちの2カ条目、「独自性のある品ぞろえ」だ。
店を訪れると、一般的なスーパーとは品ぞろえがかなり異なることに驚く。「商品の価格帯は高めだが、他店に絶対に負けない良いものを販売しているという自負がある」(中村氏)。その自信に裏打ちされた商品を、消費者に自信を持って売る。
例えば魚は、逗子市内にある小坪漁港をはじめ、三浦半島の漁港から水揚げされたばかりのものが並ぶ。明らかに新鮮さが違う。開店と同時に新鮮な魚がぎっしりと並ぶ鮮魚コーナーは、朝から多くの客が訪れ、手を伸ばしていく。鎌倉のイタリアンレストラン「ラッテリア ベベ カマクラ」のモッツァレラチーズなど、地元の人気食材を多く販売する他、スズキヤでしか買えないオリジナル商品も随所に並ぶ。
オリジナルの弁当・総菜でヒットを連発
圧巻なのは、総菜や弁当の多様さとオリジナリティーの高さだ。多くのファンがいる、スズキヤの代名詞といってもいい。
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
からの記事と詳細 ( ヒット総菜を連発する湘南ローカルスーパー 企画&接客の秘訣は - 日経クロストレンド )
https://ift.tt/3I95DW7
No comments:
Post a Comment