東京オリンピックのマラソンと競歩の会場が札幌に移ることが決まったことを受けて、日本陸上競技連盟の選手強化の責任者が記者会見し、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは決定を批判したうえで、これまでの暑さ対策をもとに強化戦略を進める考えを示しました。
東京オリンピックのマラソンと競歩の会場は今月1日に開かれたIOC=国際オリンピック委員会と東京都、大会組織委員会、そして国による4者会議で札幌に移すことが決まりました。
これを受けて日本陸連は5日夕方、マラソンと競歩の選手強化の責任者が出席して記者会見を開きました。
この中で麻場一徳強化委員長は「4年も5年も前から選手やコーチ、スタッフは準備してきた。ここで覆ることは極めて遺憾だ」と話すなど、すべての出席者が今回の決定を批判しました。
瀬古リーダーは代表に内定している服部勇馬選手から「瀬古さんが経験したモスクワオリンピックのボイコットとは違って僕らは札幌で走れるので幸せです」と言われ涙を流したことを打ち明け、本番まで9か月となったいま、会場の変更を強いられる選手たちの気持ちを思いやっていました。
そのうえで、札幌に移ったうえでの強化戦略については「今までやってきた暑さ対策はむだではないと思っている。強化委員会一丸となって、みんなで札幌でメダルを取れるように“ワンチーム”でやっていきたい」と述べ、これまでの暑さ対策をもとに対策を進める考えを示しました。
また複数の金メダルが期待される競歩の今村文男コーチは「積み重ねてきた暑さへの対策やデータをむだにしないように札幌での対策をしていきたい。直射日光が当たらないなどコースについて考慮してほしい」と具体的な要望を述べていました。
2019-11-05 10:35:03Z
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191105/k10012165341000.html
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