ミュージカル「ハウ・トゥー・サクシード」の公開フォトコールと取材会が、上演初日の9月4日（金）、メディア向けに行われた。
本作は、1961年にブロードウェイで初演され、62年のトニー賞では最優秀ミュージカル作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞、製作者賞、演出賞、指揮・音楽監督賞の7冠を達成し、大きな注目を集めたヒット作。
2011年のリバイバル版クリエイティブチームの1人であるクリス・ベイリー氏が演出・振付を担当し、増田貴久主演で上演される。
取材会には増田のほか、笹本玲奈、松下優也、雛形あきこ、鈴木壮麻、林愛夏、ブラザートム、春野寿美礼、今井清隆が登壇した。
取材会前半の模様はこちらの記事でチェックを。
【撮影：田中亜紀】
クリス氏と対面「英語なのでわからなかったけど、褒めてくれたと思う」
──増田さんがクリス・ベイリー氏と対面した時について教えてください。
増田：1年ほど前、顔合わせをしました。どういう歌を歌えるのか、どういうダンスを踊れるのかを見たいと言われて、歌を歌って、その場で軽く振り付けをしてもらって踊りましたね。その後は、コロナの影響で来日していただけなくなったので、オンラインでやりとりをしました。
──顔合わせのときは何を歌ったんですか？
増田：山下達郎さんの歌を歌いました。「何か歌って」と言われて、山下さんが降りてきたんです。
トム：「降りてきた」って…いるよ！今も！
増田：そういう意味じゃなく（笑）、達郎さんがふっと声をかけてくれたので。
──歌声を聞いたクリス氏は何とおっしゃっていましたか？
増田：「下から上までちゃんと出るね、よしよし」みたいな。まぁ、英語だったのですごくポジティブに捉えましたけど。
一同爆笑
増田：正確には何と言っていたか、ちゃんとわかってないですけど。なんとなく褒めてくれていたと思います。
──クリス氏とのやりとりで、心に残っていることはありますか？
増田：フィンチというキャラクターは、出世のために誰かを蹴落とそうとはしないんです。「台本をストレートに捉えたら、誰かを貶めるように見えるけど、これは当時のアメリカの、こういう風刺が入っているんだよ」という、その時代のことを詳しく教えてもらいました。
それから、役作りについては「君が仕事を始めたときから今に至るまで、いろんな階段を上ってきていて、段ごとに状況も変わってきたはず。そのステップを思い出してフィンチを作ったらいいんじゃない？」とアドバイスをいただきました。
これまで、自分が経験してきたことと役を重ねる、ということはしないようにしていたんですけど、自分の長いジャニーズ歴でのステップを改めて考えながら、フィンチだったら一つ出世した時にどう思うのかな、ということを考えてやってみました。
【撮影：田中亜紀】
芸能界で生き抜く秘訣は「金とコネ」！？
──今作は大企業で出世をしていく男の物語ですが、芸能界で生き抜く秘訣は何だと思いますか？
トム：努力とか素質とかではなく、金とコネです。
一同爆笑
──増田さん的「ハウ・トゥー・サクシード」は何ですか？
増田：(トムの方を見る)
トム：You言っちゃいなよ
増田：（笑）。僕もやっぱり、“コネ”というか、人付き合いだと思います。自分の力というよりも、周りの人に助けてもらったり、人との出会いがあったから、今ここにいられると思うので。応援してくれる人がいて、スタッフさんがいて、家族がいて、メンバーがいて…すごく恵まれてきたなと思うので。この作品でも、今こうして、このカンパニーと出会ってここに立てているのがありがたいです。
──今までに出世したなと思った瞬間はありますか？
増田：…やっぱりそういう質問になりますよね。（松下の方を見て）あります？
松下：いやー、僕はまだないですね。
増田：…。いや、あったとしても、「実は僕ここで出世したと思ったんですよ！」って明かす勇気がないですよ。
笹本：初めてハイブランドで「ここからここまで」みたいな買い方をしたこととかは？
増田：あー。お気に入りの靴を白黒で買ったときですかね！
──トムさんはどうですか？
トム：僕らの世界は出世しないものだから。死ぬまでずっと、出世を目指している世界なので、最後のステージに立てたら、そこが出世した場所ということになるのかな。
増田：今のちょっと僕が言った感じで書いてもらって…。
──では、（改めて）増田さんの思う“出世”は、どんなものですか？
増田：芸能界で仕事している人は、出世という言葉がわかりやすく当てはまらないと思うんです。だけど、一つ夢を叶えて、また次の夢に向かってステップを踏んでいく時間は絶対にあると思うので、どんどん夢を見ていくというか。（静まり返る会場に）…あれ？（笑）
一同爆笑
──最後にお客さんへ、観に来られない方もいらっしゃると思いますが、一言お願いします。
増田：今、世の中が大変な状況の中で、こうして大きな会場でステージに立たせてもらえることをすごく嬉しく思いますし、責任重大だなと感じます。エンターテインメントを作る人間として、この場を大切に、千秋楽まで走り抜けられるように頑張ります。観に来てくださる方から広がって、少しでも多くの人を笑顔にしたいと思います。
【撮影：田中亜紀】
公式サイト： https://howtosucceed.jp
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