クラシックカー&スーパーカー展示イベント「サンブレフェスタ」の会場から
2021.06.23 画像・写真
2021年6月20日、群馬県太田市の「道の駅 おおた」で「サンブレフェスタ」が開かれた。これは毎月第2日曜に「サンデーブレックファースト」と称してこの道の駅に集まり、ボランティアで清掃を行っているクルマ好きグループによる、クラシックカー&スーパーカーの展示イベントである。場所柄、参加車両は約50台限定だったが、F1史上唯一となる前2軸の6輪マシン「ティレルP34」のレプリカが初公開された。
ティレルP34レプリカを製作したのは、茨城県水戸市でボディーショップ「カスタムビルド&レストアWATAHIKI」を営む綿引雄司さん。2019年から2020年にかけて、トリノ国立自動車博物館やムゼオ・フェルッチオ・ランボルギーニにも展示された、アルミたたき出しの「ランボルギーニ・イオタ」の複製ボディーをつくった方である。タミヤ製1/12プラキットを参考に、モーターサイクル用エンジンを搭載して実走するティレルP34レプリカはまだ製作途上にあるが、コックピットへの乗車は可能。居合わせた来場者が乗り込んでは記念撮影を楽しんでいた。
梅雨の晴れ間に恵まれ、大勢の来場者でにぎわった会場から、ティレルP34レプリカを中心に参加車両を紹介しよう。
(文と写真=沼田 亨)
-
1/27セーフティーローダーに積まれて会場に到着した「ティレルP34」レプリカ。カバーなどはなく車体はむき出しだったため、道中で遭遇したクルマ好きも、さぞかし驚いたのではなかろうか。
-
2/27ローダーから降ろすころには、当然ながらギャラリーが集まった。
-
3/27展示場所に移動する前に「はい、こっち見てくださ~い!」。ステアリングを握るのは、もちろん製作者の綿引雄司さん。ボディーカウルはすべてアルミパネルからのたたき出しで、カラーリングは1977年シーズン前半のモデルをイメージしたという。
-
4/27移動開始。綿引さんいわく「まだブレーキが利かないから、ゆっくりね」。
-
5/27所定の展示位置に到着。コックピットに乗り込むためのステップが設置された。
-
6/27基本構造はタミヤ製1/12キットを参考にしており、各部の寸法はその12倍がベース。フレームの基本骨格はスチール製の角パイプで、サスペンションアームなどはアルミ製。ホイールは取りあえず付けたもので、今後は変更する予定とのこと。10インチのスリックタイヤは、ヒストリックレース用にエイヴォンがリプロダクションしたP34用という。
-
7/27パワーユニットはスズキのモーターサイクル「GSX1300Rハヤブサ」用の1.3リッター直4を搭載。トランスミッションは同じくハヤブサ用で、デファレンシャルは「スズキ・カプチーノ」用。ドライブシャフトとリアハブは「ランチア・デルタHFインテグラーレ」用で、ブレーキディスクは「ユーノス・ロードスター」用という。
-
8/27バケットシートもアルミのたたき出し。
-
9/27体験乗車に際して子どもは無料だが、大人は200円を募金する。集まった金額は新型コロナウイルス感染症対策を実施している群馬県知事戦略部に寄付された。
-
10/27募金箱も、もちろんアルミ製!
-
11/27通称“デメキン”こと初期型「スバル360」を手前に、「ポルシェ356C」「アルファ・ロメオGTジュニア」「フェラーリ328GTS」などが、基本的には「来たもの順」で仲良く並んだ。
-
12/27ほぼオリジナルの姿が保たれた「三菱ミニカ72」。水冷2ストローク2気筒エンジンでオーソドックスに後輪を駆動する2代目ミニカである。
-
13/27「フィアット・パンダHFインテグラーレ」? そんなモデルは存在しないが、初代パンダをそれ風にカスタム。フロントグリルは、パンダとはいとこぐらいの関係にある「アウトビアンキY10」用がベース。
-
14/27違和感が小さいので一瞬スルーしてしまいそうになった、「フィアット500」のお面をかぶった2代目「フィアット・パンダ」。
-
15/271950~1960年代のイギリス最大の民族資本メーカーだった「BMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)」の小型トラック兄弟。左は「モーリス・マイナー」、右は「オースチン・ミニ」のピックアップ。
-
16/27「ホンダS2000」用と思われるF20C型VTECユニットを積んだ「ケータハム・スーパーセブン」。
-
17/273代目「いすゞ・ジェミニ」用パワートレインを流用した2代目「ロータス・エラン」(M100)。ロータス史上唯一のFF車。
-
18/27「トミーカイラZZ」。独自のアルミモノコックシャシーにFRP製ボディーを載せ、日産製2リッター直4エンジンをミドシップした、日本で開発され英国で生産されたスポーツカー。
-
19/27レーシング風に仕立てられた「トライアンフ・ヴィテス2リッターMk1」。ミケロッティによる斜め配置のデュアルライトが特徴的なボディーに、2リッター直6エンジンを積んだスポーツセダン。
-
20/27「シムカ1000ラリー2」。シムカは戦前のフィアットのライセンス生産に始まり、1960年代にクライスラー傘下となり、70年代にプジョーに吸収された後に消滅したフランスのメーカー。これは1961年に登場してヒットしたリアエンジン大衆車の高性能版。
-
21/27オリジナルの姿を保った「トヨタ・クラウン ハードトップ2600スーパーサルーン」。ボディー形式はハードトップなのに、グレード名として「~サルーン」が付くという奇妙な現象は、通称“クジラ”ことこの4代目クラウンから始まった。
-
22/27ツーリングの途中で参加した「フィアットX1/9」のグループ。
-
23/27「フィアットX1/9」の列の端には「ランチア・モンテカルロ」が並んでいた。X1/9の上級版「フィアットX1/20」として開発されていたが、最終的にランチアブランドが与えられたモデル。ピニンファリーナデザインのボディーに2リッター直4 DOHCエンジンをミドシップする。
-
24/27「フェラーリ208GT4」。ベルトーネ(スタイリストはガンディーニ)が手がけた2+2ボディーの2リッターV8 DOHCエンジンをミドシップしたモデル。当初はディーノブランドを名乗っていた。
-
25/27180度V12の4.9リッターエンジンを見せつける「フェラーリ・テスタロッサ」。同型車がもう1台参加していた。
-
26/27「ランボルギーニ・ミウラP400SV」。ヘッドライトまわりの“まつ毛”がなくなったミウラの最終発展型。
-
27/27前列手前から「ジャガーCタイプ」のレプリカ、「ポルシェ911」、先に紹介した「フェラーリ208GT4」、さらに「アルファ・ロメオ・ジュリエッタ スプリント」などが並ぶ。
新着記事
-
NEW
クラシックカー&スーパーカー展示イベント「サンブレフェスタ」の会場から
2021.6.23画像・写真
2021年6月20日にクラシックカー&スーパーカーの展示イベント「サンブレフェスタ」が開催された。今回の目玉はF1史上唯一となる前2軸の6輪マシン「ティレルP34」の精巧なレプリカである。P34を中心に、イベントの様子を写真でリポートする。
-
NEW
第103回:アメリカ車の黄金期 繁栄が増進させた大衆の欲望
2021.6.23自動車ヒストリー
巨大なボディーにきらびやかなメッキパーツ、そそり立つテールフィンが、見るものの心を奪った1950年代のアメリカ車。デトロイトの黄金期はいかにして訪れ、そして去っていったのか。自動車が、大国アメリカの豊かさを象徴した時代を振り返る。
-
NEW
新型「ゴルフ」は本国から1年半遅れ 輸入車の国内導入に時間がかかるのはなぜなのか?
2021.6.23デイリーコラム
8代目となる新型「フォルクスワーゲン・ゴルフ」が国内発売されたが、その時期は本国から1年半以上も遅れた2021年6月だった。国内の自動車販売台数がかつての規模でないことは確かだが、果たして日本市場は軽視されているのだろうか。
-
NEW
アウディS3スポーツバック ファーストエディション(4WD/7AT)【試乗記】
2021.6.23試乗記
アウディのスポーツコンパクト「S3」がフルモデルチェンジ。小柄なボディーに高出力ターボエンジンとフルタイム4WDを組み合わせたホットハッチは、いかなる進化を遂げたのか? 可変サスペンションを備えた「ファーストエディション」で、その走りを試した。
-
ホンダ・ヴェゼルe:HEV PLaY(FF/CVT)【試乗記】
2021.6.22試乗記
新型「ホンダ・ヴェゼル」のトップグレード「e:HEV PLaY」に試乗。個性的なルックスこそ好き嫌いが分かれそうだが、質感が向上した内装や実用性の高さ、EV感覚あふれるハイブリッドシステムなど、進化した2代目は侮れない魅力とポテンシャルを持っていた。
-
第651回:新型もこだわり満載! 開発者が語る「トヨタGR 86」と「スバルBRZ」の姿
2021.6.22エディターから一言
いよいよ実車が一般公開された「トヨタGR 86」と新型「スバルBRZ」。トヨタとスバルが共同開発するFRスポーツの第2世代モデルは、どんなクルマに仕上がっているのか? 開発者にインタビューし、両モデルの走りの違いや、そこに込められたこだわりを聞いた。
Adblock test (Why?)
からの記事と詳細 ( クラシックカー&スーパーカー展示イベント「サンブレフェスタ」の会場から 【画像・写真】 - webCG )
https://ift.tt/3gKQ9ga
No comments:
Post a Comment