Ｈ２Ｏリテイリングは31日、大阪府内や兵庫県内を中心に店舗展開している 関西スーパーマーケットを子会社化すると正式発表した。Ｈ２Ｏ傘下のスーパー２社と統合し、食品スーパー事業の強化を図る。
発表によると、関西スーパーはＨ２Ｏが全額出資するスーパーのイズミヤと阪急オアシスを株式交換で子会社化する。イズミヤ１株に対して１万1909株、阪急オアシス１株に対して5000株をそれぞれ割当交付する。両社はきょう午後２時から記者会見を開き、経営統合について説明する。
正式発表を受けて、関西スーパーの株価は朝方から気配を切り上げ、ストップ高となる前日比23％高の1620円で寄り付いた。一方、Ｈ２Ｏの株価は前日比1.4％高で取引開始したが、その後軟化し前日比マイナス圏で推移している。
関西スーパー株が一時ストップ高、５年ぶり上昇率－Ｈ２Ｏリテと統合
関西スーパーは、持ち株会社とスーパー事業を担う事業会社とに会社分割し、持ち株会社の傘下にスーパー３社が入る。Ｈ２Ｏは関西スーパー株式の58％を保有するが、上場は維持する。
Ｈ２Ｏは関西スーパーの発行済み株式の10.66％を保有する筆頭株主。Ｈ２Ｏは傘下に阪神阪急百貨店を運営しているが、生鮮食品や日用雑貨に強い関西スーパーを子会社化することで食品スーパー事業の強化につなげる。
複数の関係者によると、関西スーパーは６月、関東でディスカウントスーパー「オーケーストア」を展開するオーケー（本社・横浜市）から買収提案を受けた。ブルームバーグのデータでは、オーケーは関西スーパーの株式をすでに7.23％保有しており、同社の子会社化により関西進出を果たす狙いがあった。
しかし、関西スーパーはオーケーの買収提案を拒否。Ｈ２Ｏを友好的な買収者（ホワイトナイト）として同社傘下での成長を目指すとの判断に踏み切った。オーケーの今後の出方によっては、関西スーパーを巡る買収合戦に発展する可能性もある。
(会見の予定と株価の動きを追加して更新します)
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